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音声や話を要約し文字に起こす「要約筆記」、ニーズは多様化…課題は担い手不足

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 音声や話の内容を的確に要約し、文字にして聴覚障害者などに伝える要約筆記の体験会が19日、岡山市北区のきらめきプラザで開かれた。

音声や話を要約し文字に起こす「要約筆記」、ニーズは多様化…課題は担い手不足

講師の話した内容を要約して素早く打ち込む体験会の参加者ら(岡山市北区で)

 要約筆記は1960年代後半から始まり、全国に普及した。現在は担い手の人材確保が課題となっており、存在を知ってもらおうと岡山県聴覚障害者センター(岡山市北区)が企画し、24人が参加した。

 体験会では講師が、補聴器は金銭的なコストがかかることや、聴覚障害者でも手話ができずに文字でのコミュニケーションを望む人がいることを説明。幼稚園の頃から耳が聞こえにくくなった男性による講演も行われ、聴覚障害者は一目では分からず軽い症状にみられがちだなどと苦悩や体験を語った。

 その後、参加者は実際に要約筆記者から「瞬時に読めるように大きい字で」などと指導を受けながら、講師が話した内容を要約して紙に書き写したり、ノートパソコンに打ち込んだりした。職場に耳が不自由な人がいることから参加した同市東区の会社員(54)は「要約筆記が浸透し、聴覚障害者がより積極的にコミュニケーションが取れるようになれば」と話していた。

 同センターによると、要約筆記は講演会やスポーツ大会のほか、個人レベルでもニーズが多様化する一方で、担い手が十分とは言えないという。担当者は「体験会などを通して、裾野が広がれば」としている。また、6月2日~12月15日には、18回にわたって養成講座を実施する。申し込みは5月24日まで。問い合わせは同センター(086・224・0221)へ。


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