1年前から両足裏の指のつけ根あたりに 水疱 ができているような違和感があります。見た目は何もないですが、内科と外科を受診しても、湿布のみでした。治療法はありますか。(77歳女性)
原因は末梢神経障害など様々
鈴木 正彦 東京慈恵会医科大学病院リハビリテーション科教授(東京都港区)
症状に左右差がなく長く続いていることからすると、一般的には末梢神経障害が考えられます。その原因として、糖尿病やアルコール、ビタミン欠乏症、抗がん剤の副作用などが挙げられます。
特に高齢者では、この障害によって歩行困難になり転倒や骨折につながることもあるため要注意です。末梢神経障害に対する特効薬はありませんが、原因となる疾患を特定して、その治療をすれば症状を軽減させることはできます。
足裏の違和感は、椎間板ヘルニアなどの腰椎疾患でも高頻度でみられます。腰椎に問題がある場合は症状に左右差があることが多く、姿勢によって症状が変化し、横になると体重の腰への影響が減って、症状が和らぐことがよくあります。
足関節の内側から足底、足の指にかけてのしびれ感や違和感、痛みを伴うことが多い 足根管 症候群の可能性もあります。足裏と足指の感覚・運動をつかさどる神経が圧迫されて起こります。糖尿病や 扁平 足、外反 母趾 などのほか、長時間歩行やランニングなどの影響で起きる可能性があります。
これらの疾患は脳神経内科や整形外科が担当しています。原因が特定できれば適正な治療に結びつくため、受診をお勧めします。