精神科病院などを運営する福岡県久留米市の医療法人「コミュノテ風と虹」が、患者の治療や就労支援の一環でホースセラピーを行う施設「のぞえ牧場ギャロップ」を同市藤山町に開設した。医療法人が運営するホースセラピーの施設は県内では珍しいという。
ホースセラピーは、馬とのコミュニケーションや乗馬を通じて心身の健康を回復させる手法。うつ病や不安神経症、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、自閉症などの改善に効果があるとされる。
虐待を受けた子どもなどの治療に長年携わってきた同法人の堀川公平理事長が、導入を計画。院長を務める「のぞえ総合心療病院」の隣接地を買い取り、昨年9月から整備を進めてきた。
施設は敷地面積約4800平方メートルで、馬場(約800平方メートル)や馬小屋(木造平屋約290平方メートル)、レストランを備えたクラブハウス(木造2階建て延べ約450平方メートル)などからなる。ポニーやミニチュアホースなど6頭を飼育する。
馬の世話ができる作業療法士が常駐し、法人が運営する病院の入院患者や外来患者を対象に、馬との触れ合いや餌やりを通したホースセラピーを行う。
また、就労支援施設として、通所者に餌やりや毛繕い、馬小屋の掃除などをしてもらい、社会復帰を支援する。通所者は1日約20人を受け入れる予定。
問い合わせは、就労支援がのぞえ牧場ギャロップ(0942・27・8020)、ホースセラピーがのぞえ総合心療病院(0942・22・5311)へ。